薄明
ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ
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2021年ドンキコラボの時に書いたやつ
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「ちょっと、何変なの入れてるんですか」
「せっかくだし」
「いつものでいいでしょ」
そんなやり取りを続けている2人組が目の前にいる。
もう日付も変わってしまった深夜とでも言うべき時間。こんな時間にもなると店内の奥にひっそりとある子供は入れないアダルトコーナーに客がちらほらとやってくる。人目を気にしてわざわざこの時間にやってくる人や、むしろこの時間が活動時間な人、時には好奇心旺盛なカップル。こんな深夜バイトをしているお陰で明るい時間ではなかなかお目にかかれない人たちを見かけることができるが、今日はまた一段と珍しい人達だった。
「ねぇこのゴム、味付きローション付いてるって」
「誰も食べないでしょ」
「いや、僕ので食べるじゃん。恵が」
「最低」
レジからは後ろ姿しか見えないが黒い髪をした青年は一応人目を気にしているのか声を潜めているが、その隣にいる規格外に大きい身体をした白髪の男は特に配慮する気は無いのか至って普通に喋っている。それもあって、2人の会話はよく耳についた。
今2人がいるのはコンドームを売っているコーナーで、至って普通の極薄から先程聞こえたような味付きローションが付いたちょっと変わったものもあれば、つぶつぶが付いた引くようなのもある。白い方がちょっと変わったものを見せる度に黒い方は難色を示し、籠に入れようものなら入れたそばから棚に戻される。そんな攻防を繰り広げていた。
自分は所詮ただのバイト、しかも通常の売り場よりプライベートな空間。淡々と品出しをして淡々とレジをこなすことに徹するしかないのだが、2人の会話を聞きながら半ば確信していた。どっからどう見ても男性であるこの2人、どっからどう見ても付き合っている。
「やばい、光るゴムある」
「さすがにそれは萎えるんで…」
そうして2人はあれやこれやと物色して、最終的にドラッグストアでも売られているようなありふれた極薄と書かれたコンドームを籠に入れてレジへとやってきた。どうやら白い方が手に取ったイロモノ系は全部却下されたらしい。
「じゃ、恵は外で待ってて」
白い方に言われて、黒い方はそそくさと立ち去っていった。平然と会話していたようでもどうやら彼にとっては気まずい空間だったようで、あっという間に出入口に吊るされたのれんをくぐって行ってしまった。遠目から見ても規格外に大きいその彼は、レジの前に立たれると途端に視界が埋まる。相手の身長がありすぎて顔は見えないが、物色の最中に少し見えた顔は夜なのにかけているサングラスをもってしても相当に整っていることが分かってしまった。そんな人がこんな場所でこんなものを買うのか、などと考える。
「っと、じゃあお会計…」
「ちょっと待って」
「え」
受け取った籠の中身を手に取った瞬間、目の前の男が一瞬だけ出入口の方を確認したと思ったら素早い動きで再び商品棚の方へと消えていった。足が長いと立ち去るのも早い、なんて事を考えていると1分と経たないうちに帰ってきた男はイチゴ味のローションが付いているコンドームを籠の中に入れた。
「はい、いいよ」
これを誰と使うだとか、わざわざこっそり買うんだとか、バレたらあの子は怒って捨てるのかなとか、色々頭の中を駆け巡ったが所詮一介のバイトにそんなことを聞けるわけもなかった。ただ持ってきた時の男の顔が上機嫌だったから、もしかして使ってもらえるのかもしれないなどと下世話なことは考えた。
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2023.09.07 14:42:32
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「ちょっと、何変なの入れてるんですか」
「せっかくだし」
「いつものでいいでしょ」
そんなやり取りを続けている2人組が目の前にいる。
もう日付も変わってしまった深夜とでも言うべき時間。こんな時間にもなると店内の奥にひっそりとある子供は入れないアダルトコーナーに客がちらほらとやってくる。人目を気にしてわざわざこの時間にやってくる人や、むしろこの時間が活動時間な人、時には好奇心旺盛なカップル。こんな深夜バイトをしているお陰で明るい時間ではなかなかお目にかかれない人たちを見かけることができるが、今日はまた一段と珍しい人達だった。
「ねぇこのゴム、味付きローション付いてるって」
「誰も食べないでしょ」
「いや、僕ので食べるじゃん。恵が」
「最低」
レジからは後ろ姿しか見えないが黒い髪をした青年は一応人目を気にしているのか声を潜めているが、その隣にいる規格外に大きい身体をした白髪の男は特に配慮する気は無いのか至って普通に喋っている。それもあって、2人の会話はよく耳についた。
今2人がいるのはコンドームを売っているコーナーで、至って普通の極薄から先程聞こえたような味付きローションが付いたちょっと変わったものもあれば、つぶつぶが付いた引くようなのもある。白い方がちょっと変わったものを見せる度に黒い方は難色を示し、籠に入れようものなら入れたそばから棚に戻される。そんな攻防を繰り広げていた。
自分は所詮ただのバイト、しかも通常の売り場よりプライベートな空間。淡々と品出しをして淡々とレジをこなすことに徹するしかないのだが、2人の会話を聞きながら半ば確信していた。どっからどう見ても男性であるこの2人、どっからどう見ても付き合っている。
「やばい、光るゴムある」
「さすがにそれは萎えるんで…」
そうして2人はあれやこれやと物色して、最終的にドラッグストアでも売られているようなありふれた極薄と書かれたコンドームを籠に入れてレジへとやってきた。どうやら白い方が手に取ったイロモノ系は全部却下されたらしい。
「じゃ、恵は外で待ってて」
白い方に言われて、黒い方はそそくさと立ち去っていった。平然と会話していたようでもどうやら彼にとっては気まずい空間だったようで、あっという間に出入口に吊るされたのれんをくぐって行ってしまった。遠目から見ても規格外に大きいその彼は、レジの前に立たれると途端に視界が埋まる。相手の身長がありすぎて顔は見えないが、物色の最中に少し見えた顔は夜なのにかけているサングラスをもってしても相当に整っていることが分かってしまった。そんな人がこんな場所でこんなものを買うのか、などと考える。
「っと、じゃあお会計…」
「ちょっと待って」
「え」
受け取った籠の中身を手に取った瞬間、目の前の男が一瞬だけ出入口の方を確認したと思ったら素早い動きで再び商品棚の方へと消えていった。足が長いと立ち去るのも早い、なんて事を考えていると1分と経たないうちに帰ってきた男はイチゴ味のローションが付いているコンドームを籠の中に入れた。
「はい、いいよ」
これを誰と使うだとか、わざわざこっそり買うんだとか、バレたらあの子は怒って捨てるのかなとか、色々頭の中を駆け巡ったが所詮一介のバイトにそんなことを聞けるわけもなかった。ただ持ってきた時の男の顔が上機嫌だったから、もしかして使ってもらえるのかもしれないなどと下世話なことは考えた。
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