薄明

ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ
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春日和
柊英です


「今日はいい天気だ」
 ここ数日続いた雨がやっと落ち着き、開け放した自室の窓の向こうには真っ青な空が広がる。晴れ晴れとした、春らしい空だ。こうも素敵な晴れ間が覗けば、暖かい太陽に洗濯物を乾かしてもらいたくなるし、ちょっと近くの公園まで散歩にだって行きたくなるし、日向ぼっこだってしたくなる。そう、今日の英知は運のいいことに終日オフなのだ。
 早起きは三文の徳、というけれど今朝はまさしくその通りだ。
「もう起きていたのか」
「柊羽、おはよ」
「相変わらずオフでも朝が早いな」
 朝食の準備をする前に少しくらい、と朝日の中で贅沢な時間を過ごしていると陽射しに呼ばれて柊羽が目を覚ます。昨夜、月明かり越しに見た時とはまるで違う。常より少しだけぼんやりとした寝起きの柊羽を見て、そう思う。これもまた、贅沢な瞬間だ。
「朝日が俺を呼んでた、なんちゃって」
「じゃあ俺は、朝日を背負った英知に呼ばれたんだな」
 ベッドから起き出した柊羽が、目を細めた。透明な光を吸い込んできらきらと瞬く柊羽の瞳と、春を呼ぶ真っ青な空、吹き込む風は少し寒さを残しているけれど確かに暖かさがあった。今日は最高のオフになる。そんな確信に英知は胸を踊らせた。

 
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