薄明
ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ
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深爪、ダメ絶対
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「ちょっと恵、なにやってんの」
「…何って、爪の手入れ…」
五条の言葉に伏黒は素直に首を傾げた。五条の部屋で爪を切るのがいけなかったのか、とも考えるが今まで五条の部屋で伏黒が何かをして叱られたことがあっただろうか。人の沸点はどこにあるか分からないな、等と考えながら途中までしか爪にやすりをかけられていないが仕方なくソファから立ち上がった。大して物のない部屋だから大抵のものは部屋の角に置かれた少し大きめのチェストの中にある。爪やすりもそこにあった。
しかしチェストに向かう伏黒の腕を不意に五条が掴んだ。そして指先を見るなり「うわ、思ったより短くなってる!」と叫ぶ。
「そりゃそうでしょう」
「なんで〜!?長いよりは短い方がいいけど深爪しろとは言ってない!」
「…はぁ、そうですか」
何をそんなに嘆いているのかは分からないが、五条はすっかり短くなって柔い指先だけが触れるようになった伏黒の手を寂しそうに撫でている。その五条の手は今の伏黒より深爪しているのに。
「でも、そっちも深爪してるじゃないですか」
「僕はいいんだよ。恵の為だし」
「俺のため…?」
「傷つけないため」
どこを、と聞く前に指を2本立てて曲げて見せた動きにようやく察する。品のないジェスチャーで五条の深爪の理由を今更知った伏黒に、声を上げて五条が笑う。かっと耳が熱を持つ。
が、五条がそういうことなら伏黒が爪の手入れをするのだってある意味似たような理由だ。どうやら伏黒は五条との行為の最中に背中によく爪を立ててしまうらしい。らしい、というのは伏黒自身にその自覚が全くないからなのだが何故自覚がないのかは敢えて割愛する。ともかく、数日前に偶然見た五条の背中は猫の引っかき傷のようなものが見事に付いていて、爪を立てた自覚はなくとも背中に腕を回した自覚はあるので犯人が自分であるのは察してしまったのだ。だから今夜のことを見越して五条が風呂に入っている間に爪の手入れをしたわけなのだが。耳の熱が頬にも伝播して、その熱い頬を五条の指がつつく。
「そんな爪にしたら僕の背中が綺麗なままじゃん。キスマ代わりなんだから駄目だよ」
「……は…!?」
頬をつついていた五条の指が今度は伏黒の背中を撫で上げた。伏黒が付ける傷と同じ場所を、分からせるようにゆっくりとなぞる。ぞくぞくと背筋を駆け上がるものに、伏黒の綺麗に手入れされた左手とされてない右手が震えた。
「恵、真っ赤でかわい」
五条の指先の動きを感じながら言われたことを反芻した伏黒は更に耳に、頬に熱が集まるのを感じた。きっと首まで赤いに違いない。撫でられる感覚とは別の意味で。
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2023.09.06 22:51:20
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「ちょっと恵、なにやってんの」
「…何って、爪の手入れ…」
五条の言葉に伏黒は素直に首を傾げた。五条の部屋で爪を切るのがいけなかったのか、とも考えるが今まで五条の部屋で伏黒が何かをして叱られたことがあっただろうか。人の沸点はどこにあるか分からないな、等と考えながら途中までしか爪にやすりをかけられていないが仕方なくソファから立ち上がった。大して物のない部屋だから大抵のものは部屋の角に置かれた少し大きめのチェストの中にある。爪やすりもそこにあった。
しかしチェストに向かう伏黒の腕を不意に五条が掴んだ。そして指先を見るなり「うわ、思ったより短くなってる!」と叫ぶ。
「そりゃそうでしょう」
「なんで〜!?長いよりは短い方がいいけど深爪しろとは言ってない!」
「…はぁ、そうですか」
何をそんなに嘆いているのかは分からないが、五条はすっかり短くなって柔い指先だけが触れるようになった伏黒の手を寂しそうに撫でている。その五条の手は今の伏黒より深爪しているのに。
「でも、そっちも深爪してるじゃないですか」
「僕はいいんだよ。恵の為だし」
「俺のため…?」
「傷つけないため」
どこを、と聞く前に指を2本立てて曲げて見せた動きにようやく察する。品のないジェスチャーで五条の深爪の理由を今更知った伏黒に、声を上げて五条が笑う。かっと耳が熱を持つ。
が、五条がそういうことなら伏黒が爪の手入れをするのだってある意味似たような理由だ。どうやら伏黒は五条との行為の最中に背中によく爪を立ててしまうらしい。らしい、というのは伏黒自身にその自覚が全くないからなのだが何故自覚がないのかは敢えて割愛する。ともかく、数日前に偶然見た五条の背中は猫の引っかき傷のようなものが見事に付いていて、爪を立てた自覚はなくとも背中に腕を回した自覚はあるので犯人が自分であるのは察してしまったのだ。だから今夜のことを見越して五条が風呂に入っている間に爪の手入れをしたわけなのだが。耳の熱が頬にも伝播して、その熱い頬を五条の指がつつく。
「そんな爪にしたら僕の背中が綺麗なままじゃん。キスマ代わりなんだから駄目だよ」
「……は…!?」
頬をつついていた五条の指が今度は伏黒の背中を撫で上げた。伏黒が付ける傷と同じ場所を、分からせるようにゆっくりとなぞる。ぞくぞくと背筋を駆け上がるものに、伏黒の綺麗に手入れされた左手とされてない右手が震えた。
「恵、真っ赤でかわい」
五条の指先の動きを感じながら言われたことを反芻した伏黒は更に耳に、頬に熱が集まるのを感じた。きっと首まで赤いに違いない。撫でられる感覚とは別の意味で。
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