薄明

ごじょうさとる×ふしぐろめぐみ
 非公式二次創作ブログサイト

メイン

6月8日364日前
柊英です


柊英botのネタを使ってるのでbotのツイートを以下に一部掲載します。


「壱星と壱流は?」
「寝ちゃった。明日は朝からロケなんだって」
「あぁ…そういえばそうだったな」
 共有スケジュールを頭の中で開いて思い浮かべれば、2人は揃ってのロケで英知は夕方からラジオの収録。そして、自分だけ終日オフ。
「そんで俺はさ、明日は夕方からじゃない?」
「…そうだな」
「さて、そこで」
「…そこで?」
「そこで」
 隣に腰かけた英知が少し目線を泳がせて、誤魔化すように間を埋めるように身体を左右に揺らす。少し忙しない様子に頭の中で疑問符を浮かべていれば、相変わらず柊羽と視線はかち合わないままほんのりと赤い頬で言った。
「ここからは、まぁなんていうか、後夜祭、的な」

____


「……」
「…ちょっと、黙られちゃうと困るんですけど」
「…いや、なんというか、」
 英知のあちらこちらにさまよった視線を思い出して、柊羽と目を合わせないように顔ごと視線を正面に向けていた赤い頬を思い出す。これで後夜祭の意味が分からないほど柊羽は子供でもないし、初心でもない。だからちょっと呆けてしまった。
「可愛らしい、誘いだと思って」
「っ、か、わいくは、ないと思うけど」
 少し口を尖らせた英知が柊羽を横目でじとりと見やる。その視線には誘いに乗るのか乗らないのか、どっちなのか早く答えをくれと書いてあるようだった。そんなもの、聞かれなくたって分かっているだろうに。
 英知の赤く熱い頬を指先でつつけば、ゆっくりと顔がこちらに向く。リビングの照明が反射してきらきらと光る英知の瞳は心なしか照れだけではない熱を持っている気がして。きっと、柊羽も同じなのだろうけれど。
「もちろん、後夜祭も楽しませてもらおうかな」
 柊羽の分かりきっていた言葉に英知の目が僅かに緩む。
「…ねぇ柊羽」
「うん?」
「誕生日、おめでとう。後夜祭始まったら言えなくなっちゃうから」
「っふふ、ありがとう英知」
 間近に9日が迫ろうとしていた。柊羽だけの特別な日が過ぎ去ろうとしていた。
「…明日は俺が朝食を作るよ」
「2人にはなんて誤魔化すのさ」
「ちょっと寝坊してる、とでも言っておく」
「雑だなぁ」
 英知が少し眉を下げて呆れたように笑う。けれど止めはしないのだから、それでいい。
「それで、俺が2人を見送ったらベッドに帰ってくるから英知とベッドの上で朝食を食べる。行儀が悪いがまぁ許されるだろう。食べ終わったら英知が仕事に行くまでだらだらと喋って、時折うたた寝でもしよう。……それから」
「ん?」
 ほんの少しの会話をしている間に時計の針はてっぺんを過ぎ去って6月8日は365日後へと遠のいてしまっていた。けれどまだ特別な日は続いている。
「…本当にありがとう、最高のプレゼントを壱星と壱流と、英知からもらったよ」


畳む

編集

Powered by てがろぐ Ver 4.2.0.